症状固定とは｜交通事故｜弁護士法人モッキンバード法律事務所(旧:川目法律事務所) 大泉支部

症状固定とは

医師の世界では、被害者の症状が「治ったか、治らないか。」が問題であって、治らないけど治療を終わりにするという発想は基本的にはありません。

しかし、損害賠償の世界において、被害者の症状が治らないから将来にわたって加害者側が永続的に治療費などを負担するということを認めると、賠償問題が永続的に解決しないことになってしまいます。したがって、どこかの時点で、被害者の症状が治らないけれども、治らないことを損害として評価した上、賠償問題の決着を付ける必要があります。この「治らないことを損害として評価できる」時点を「症状固定」といいます。

一般的には、症状固定時期は、治癒ないし軽快する医学的見込みのある状態では到来しません。適正な治療行為を一定期間施した上で、なお、憎悪もしないが、軽快治癒もしない状態の時点を症状固定時期と考えれば良いでしょう。